遊離アミノ酸の一種 L−カルニチンは、私たちの体の中にも存在するアミノ酸の一種です。 人の体は、たくさんのアミノ酸でできていて、例えば、筋肉を作っているアミノ酸は基本的に20種類あり、それらhお互いに結合しあって「たんぱく質」という形で存在しています。 一方、同じアミノ酸でも、たんぱく質を形成しないものもあります。「遊離アミノ酸」と呼ばれるものがそうです。体内にはこの遊離アミノ酸が200種類ほど存在し、様々な働きをしています。その1つが、これから紹介するL−カルニチンです。 肝臓で絶えず合成されている L−カルニチンが発見されたのは、およそ百年前の1905年のこと。ロシアの科学者が肉の中から分離し、ラテン語で肉を意味する「caris」に基づいて、L−カルニチンと命名したのが最初でした。 当初、L−カルニチンは、体内で合成できないビタミンの一種と考えられていました。そのため、「ビタミンBT」と呼ばれていた時期もありますが、近年になって体内で作り出せることが判明。毎日の食事で、必須アミノ酸のリジンとメチオニンを十分とっていれば、それらを材料にL−カルニチンを肝臓で合成できることがわかったのです。 一般に、成人の体内には20〜24gのL−カルニチンが含まれています。その大部分は筋肉(骨格筋と心筋)に分布し、後で述べるように、エネルギーを生みだす重要な原動力になっています。
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